喜楽亭ドリル 二ノ間「風」宮内栄遺書
二ノ間で読まれる宮内栄の遺書は、このHPにもある「吾が前進」にあります。24歳で逝った命。非売品とあるところをみると、ご家族の自費出版だったのかもしれません。
喜楽亭で泊まった際、どんな夢をみたのでしょうか。移築されとは言え、当時栄が見ていた同じ景色の中にいて、四ノ間にいかないとカラーにならない画像の中に、しばしタイムスリップして栄の声を聞く錯覚になります。
旅館アポ二アで、映像は小津の作品から喜楽亭もたまたま料理旅館だったから創作なのではないかと思われるかもしれませんが、草薙特攻隊も栄も、喜楽亭も今ここにあるように、あの桜が咲く昭和20年4月もいたのです。
飛び立っただろう飛行機音の振動。一カ所に集中して音が出るマイクを通しての風の音。そして意味もなく吹く風。
まさに「二ノ間」は風の間。
廊下を出て隣の部屋にいかなくても「親愛なるツーニン」の声と同時に隣の部屋に移動すればよいです。
もしも二ノ間が混雑していれば、2階の四ノ間に移動してもよいかと思いますが、三ノ間は二ノ間の2番目を見てからの方がよいでしょう。