「クリムト展 ウィーンと日本 1900」と連携した低速自動運転の実証実験について 8月29日から31日
モバイルトリエンナーレ パンフレットをアップしました
https://drive.google.com/file/d/1AfCiLmu1EtH-fe6uDRzbJ0tyTfC1k95B/view?usp=sharing
PDFデータなので、荒くてすいません。
詳細は、オフィシャルサイトでご確認ください。
名鉄バス 豊田市「美術館北」の時刻表 180円
喜楽亭 作品 中日新聞より
<文化彩々> 記憶
2019/8/5 夕刊
真っ暗な和室。スクリーンに映る若い兵士の集合写真。芸術祭「あいちトリエンナーレ」で、シンガポールの作家ホー・ツーニェンさんの映像作品を見た。
会場は愛知県豊田市の元高級旅館「喜楽亭」。画面に「草薙(くさなぎ)特攻隊」の文字が出た瞬間、忘れていた八年前の記憶がよみがえってきた。新人のころに豊田で勤務し、慰霊碑の保存活動をする元兵士の男性を取材したからだ。
草薙特攻隊は、太平洋戦争の末期に豊田の海軍基地から出撃。何十人もの若者が戦死した。戦後、復員した海軍兵が慰霊碑を建て戦友をとむらった-。次々と記憶があふれてきた。「死んだあいつは、豪胆な男でしたよ」「ばかな戦争をしたもんです」。新人記者の質問に答え続けてくれた男性の言葉も。
太平洋戦争やアジアにまつわる映像をつないだホーさん。「忘れ去られた戦中の記憶を呼び起こしたい」と語った。忘れられないためにと毎夏、戦争について記事を書きながら、その一つを忘れていた自分が情けなかった。
会場の外に出ると、慰霊碑を取材した日と変わらない暑さが身に刺さった。今のところ「表現の不自由展・その後」の中止ばかりが世間の話題になっている今回のトリエンナーレのテーマは、「情の時代」。これも作品に感情をゆすぶられた、豊田でのひとときだった。
(川原田喜子)